プルミエ・ナパ・ヴァレー
ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ恒例のバレル・オークション
カリフォルニアの中でも名高いナパ・ヴァレーで生産される、世界でも類まれなワインブランドの一つがプルミエ・ナパ・ヴァレーです。16年の間、地域でも一流のワイン生産者によって、少ない時は5ケース、多い時でも20ケースの規模で手造りされ、プルミエ・ナパ・ヴァレーのブランド名で 個々にボトリングされた極小規模希少価値のワインです。それを業界関係者対象に、提供し続けてきたのがこのオークションです。200もの異なるワイナリーによって、ただ一度のみ生産されるこのプルミエ・ワインは、先物としてオークションで、 個人レストラン・オーナーやワイン販売業者などの業界関係者だけを対象に提供されます。このオークションで、参加者は、珍しい、アメリカ有数のアペレーションで作られた最高級のワインを手に入れる事ができるのです。原則的に、プルミエ・ナパ・ヴァレーは少数規模のケース生産で、200の「シングル・ヴィンヤード」ワイナリーからなるブランドということになります。
それぞれの生産者による各ワインは、他には類のない独自のワインで、毎年冬に開かれる例年のトレード・オークションでワイン販売者が確保した場合以外では、市場で見ることはできません。フランスのオスピス・ドゥ・ボーヌ・ワインを彷彿させるようですが、行程はまさにアメリカ式です。ワイン生産者は、 単独ではボトル詰めしない多様な種類を多用したり、ホワイト・ワイン専門生産者によるレッド・ワイン生産であることをボトルに明記したりと、ざっくばらんな表現をしています。これらのワインは斬新で、この地域における素晴らしいワイン生産の探究心が現れています。
第16回 プルミエ・ナパ・ヴァレー・オークションは、
約3.1万ドルの史上最高落札価格を記録しました
2012年2月25日 カリフォルニア州セント・ヘレナ発: ナパ・ヴァレー・ヴィントナーズ(NVV)が主催する、ワイン流通業者のみを対象とする先物オークション、"プルミエ・ナパ・ヴァレー"は、2月25日 (土)に、ナパ・ヴァレー、セント・ヘレナのキュリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ(CIA)で開催されました。午前中の試飲会に続き、午後1時にオープンしたオークション会場には、1,000人を超える流通業者、小売店、レストラン経営者、プレス、ワイナリー関係者がつめかけ、このオーク ションのために各生産者が5ケースから20ケースの単位で限定生産した希少なワイン200ロットがオークションにかけられました。3時間にわたるオークションの結果、合計落札価格は、前年を34%上回る約310万ドル(2億5千万円)となり、経済市況の楽観的見通しと、業界のナパ・ヴァレー・ワイン に対する信頼の強さを示しました。
200の「シングル・ヴィンヤード」ワイナリーからなるブランドを64名が落札しました。1,000人の参加者があり、チケットは販売開始から6週間で完売。小売業88社、レストラン84店、代理店86社、メディア100人が集まりました。トップの落札者は南カルフオニア以外、アーカンソー州、メリーランド州、ニュージャージー州、オクラホマ州と東京の中川トレイディング社。初年度は$412,000の売上、2005年は$1,000,000、2007年は$2,000,000、そして今年は$3,100,000の売上となりまた。
一番の高値はデーナ・エステート2010カベルネ・ソーヴィニヨンの5ケースが $70,000。トップ10に新しいワイナリー、チェカー・ボードとヴァイン・ヒル・ランチの名前が入りました。
プルミエ・ナパ・ヴァレーは業界のバロメーターです。多くの参加者がオークションの1週間前からナパ・ヴァレーに来てワナリーを見学し、前もってテースティングを楽しみ、高い値段でフューチャースを落札したということは経済が上向きになっている表れでもあります。
200種類を3時間でテースティングするのは難しいため、オークション前にナパ・ヴアレーの各アペレーションでテースティングが行われます。今回は田辺由美さん(総合ワインコンサルタント)と参加できましたのでとても良い勉強になりました。
2月23日(木)
Yountville Appellation (出店ワイナリー10社) ヨントヴィル地区
ワイン生産者や葡萄栽培家は、共通した特徴の認められる地域に境界線を引き、その地区を指定する名前、つまりアペレーションを確立しました。
アメリカ政府公認葡萄栽培地域、通称 AVA(American Viticultural Areas) として認定を受けるには、政府の認定機関にその必要性を裏付けするデータを提出しなければなりません。
“ナパ・ヴァレー”自体もアペレーションの一つです。ナパ・ヴァレーというアペレーションの中に細分化されたサブアペレーション(AVA)が存在し、15地区に分かれています。
2月25日のオークションの前にあらゆるテーマでワイン・テースティングが行われます。
田辺由美さんとジャック・坂崎、ミッシェル・坂崎
ニューファンドランド犬2匹(80キロ)と記念撮影
写真4 Women in Wine (女性ワインメーカー8社のテースティング)
Courtesan Wine の Bridget Raymond ワインメーカー
写真5 NG The Next Generation in Wine (23社), ワイナリーの2世達のグループ。
写真6 NG の President Broman’s Cellars
2月24日 (金)
写真7 Kapcsandy Family Winery ヨントヴィル・テースティングで2009 Kapcsandy Cabernet Sauvignon “Grand Vin” $300 は特別なため事前に申し込み。(オークションで、10ケースが$65,000で落札/1本$541)
キャプサンデイー・ワイナリーのツアー
20歳でハンガリーから移民し、科学エンジニアとして勤め、2000年にベリンジャーの葡萄畑を購入して、ボルードースタイルのワインを造り始めました。
Lou Kapcsandy と息子
Lou Kapcsandy と田辺由美さん
Lou Kapcsandy とジャック・坂崎
Chappellet Winery (シャペレ・ワイナリー). Pritchard Hill, Napa Valley
Chappellet Dragon of Napa Valley 今年の10月に発売
Atelier Melka フイリップ・メルカ (世界トップ10のワインメーカーの中に入る)
メルカが13社のワインメーカーを務める
一番高値で落札されたデーナ・エステートもその中のひとつ。
メルカのグループのロイ・エステートのショリー・ロイ
2月25日(土) ワイン・テースティング
オークション・ルーム
キュリナリー・インスティテュート・オブ・アメリカ(CIA)
モクレンがきれいに咲いていた。
菜の花畑
Raymond Vineyard マスカレード パテー
ナパの歴史あるワイナリー。1936年から葡萄をBeringer Wineryに販。Raymondのブランドで1974年からスタートして1989年にキリンビールに売却。2009年 BoisetteFamily Estate(Burgundy, France)が購入。
社長のJean-Charles Boisset と一緒に。
Raymondナパ・ヴァレー・アペレーションの土のサンプルが置いてある部屋。
Raymond 全ヴィンテージ が置いてある部屋。